メジロドーベル名勝負|1996年阪神3歳牝馬Sと吉田豊GI初制覇の思い出

競馬名勝負

メジロドーベルの名勝負と聞いて、どのレースを思い浮かべるでしょうか。
オークス、秋華賞、エリザベス女王杯連覇。
GI5勝を挙げた名牝だけに、候補はいくつもあります。

ただ、私にとって忘れられないのは、やはり
1996年阪神3歳牝馬ステークスです。
現在の阪神ジュベナイルフィリーズにあたるこの一戦で、メジロドーベルと吉田豊騎手はGI初制覇を成し遂げました。

当時の私は、かなりの吉田豊騎手ファンでした。
そしてメジロドーベル自身も、500万下特別、いちょうSと馬券で追いかけていた馬。
その2つがGIの大舞台で重なったレースだったからこそ、今でも強く記憶に残っています。

この記事のポイント

  • メジロドーベルは通算21戦10勝、GI5勝の名牝
  • 1996年阪神3歳牝馬Sで吉田豊騎手とともにGI初制覇
  • シーキングザパールとの再戦が大きな注目点だった
  • その後、オークス・秋華賞・エリザベス女王杯連覇を達成
  • 2歳から5歳まで4シーズン連続でGIを制した

メジロドーベルとは?基本プロフィール

馬名 メジロドーベル
生年月日 1994年5月6日
性別・毛色 牝・鹿毛
父 メジロライアン
母 メジロビューティー
母父 パーソロン
調教師 大久保洋吉(美浦)
主戦騎手 吉田豊
通算成績 21戦10勝
主なGI勝利 阪神3歳牝馬S、オークス、秋華賞、エリザベス女王杯2回

JRA公式記録では、メジロドーベルは21戦10勝。
GIは1996年阪神3歳牝馬S、1997年オークス・秋華賞、1998年・1999年エリザベス女王杯と計5勝を挙げています。

牝馬戦線を長期間にわたって走り続け、2歳から5歳まで毎年GIを勝ったことは、メジロドーベルの大きな特徴のひとつです。

1996年阪神3歳牝馬Sを迎える前|私は完全に吉田豊騎手ファンだった

当時の私は、完全に吉田豊騎手を追いかけていました。
若手時代から「逃げる」とコメントしたら本当に逃げ、「追い込む」と言えば後方から競馬をする。
そんな分かりやすさも含めて期待していた騎手でした。

吉田豊騎手はデビュー当初から将来を期待されていました。
私もスポーツ新聞などの記事を読みながら、
「この騎手はいずれ大きなレースを勝つのではないか」
と感じていました。

そして1996年、その吉田豊騎手に大きなチャンスが巡ってきます。
パートナーはメジロドーベルでした。

私自身、メジロドーベルは500万下特別、オープン特別のいちょうSと馬券でも追いかけていた馬。
そのため阪神3歳牝馬Sでは、単なるGIの一戦以上に注目していました。

当時は競馬中心の生活だった

この頃は今以上に競馬中心の生活でした。

  • 月曜日:週刊Gallopや競馬ブックを購入
  • 火曜日~金曜日:スポーツ新聞で出走予定馬や厩舎コメントを確認
  • 土曜日・日曜日:競馬場や場外で競馬

今振り返ると、ほぼ一週間ずっと競馬のことを考えていた時期です。
だからこそ、1990年代のレースには単なる結果以上の記憶が残っています。

1996年阪神3歳牝馬Sの人気馬|シーキングザパール

シーキングザパール

騎手 武豊
当時の調教師 佐々木晶三
父 Seeking the Gold
母父 Seattle Slew

レースの中心と見られていたのはシーキングザパールでした。

新馬戦から非凡な能力を見せ、新潟3歳Sではスタート直後に大きなロスがありながら3着。
続くデイリー杯3歳Sを勝利し、阪神3歳牝馬Sでも高い支持を集めました。

能力の高さは疑いようがありませんでしたが、当時の私には
「非常に強い一方で、危うさもある馬」
という印象がありました。

メジロドーベル|シーキングザパールとの再戦

騎手 吉田豊
調教師 大久保洋吉
父 メジロライアン
母父 パーソロン

一方のメジロドーベルは、父メジロライアンの初年度産駒。

父メジロライアンはクラシックでは勝利に届かなかったものの、1991年宝塚記念でメジロマックイーンを破りGI制覇。
種牡馬となってからはメジロドーベルをはじめ、メジロブライトなどを送り出しました。

メジロドーベルは新馬戦を勝ったあと、新潟3歳Sでは5着。
ここではシーキングザパールに先着を許しています。

しかし、その後は東京の500万下特別を勝利し、さらにいちょうSでは牡馬を相手に勝利。
阪神3歳牝馬Sを迎える頃には、明らかに力をつけていました。

「シーキングザパールとは勝負付けが済んでいる」
という見方もあったと思います。

しかし私は、そうは思っていませんでした。

新潟3歳Sの結果だけで能力差を決める必要はない。
その後のメジロドーベルの成長ぶりを見れば、もう一度戦えば十分に逆転できる。
当時はそんな期待を持ってレースを見ていました。

1996年阪神3歳牝馬S|吉田豊とメジロドーベルがGI制覇

レースではスーパードレスが先行。
メジロドーベルと吉田豊騎手は、その後ろの好位でレースを進めました。

シーキングザパールと武豊騎手も内側から前を追います。

直線に入ると、メジロドーベルがスーパードレスをかわして先頭へ。
シーキングザパールが伸び切れないなか、外からシーズプリンセスが追い込んできます。

それでもメジロドーベルは最後まで脚色を落とさず、そのまま先頭でゴール。

メジロドーベルにとって初GI。
そして吉田豊騎手にとってもGI初制覇となりました。

1996年阪神3歳牝馬S結果

着順 馬名 タイム 着差
1着 メジロドーベル 1:34.6 -
2着 シーズプリンセス 1:34.9 2馬身
3着 スーパードレス 1:35.2 2馬身
4着 シーキングザパール 1:35.3 1/2馬身

単勝は580円。
馬連はメジロドーベル-シーズプリンセスで1,550円でした。

「東の豊・吉田豊がやりました」が忘れられない

このレースで個人的に強く覚えているのが、テレビ実況の
「東の豊・吉田豊がやりました」
という言葉です。

武豊騎手がすでに競馬界を代表する存在となっていた時代。
そこで関東の若手・吉田豊騎手がGIを勝った。

ずっと注目していた騎手だっただけに、本当にうれしかったのを覚えています。

メジロドーベルという馬の強さはもちろんですが、私にとってこの阪神3歳牝馬Sは、
吉田豊という騎手を追いかけてきた時間が報われたレース
でもありました。

メジロドーベルは翌年さらに強くなる

阪神3歳牝馬Sはゴールではなく、メジロドーベル伝説の始まりでした。

年 レース 結果
1996年 阪神3歳牝馬S 1着
1997年 オークス 1着
1997年 秋華賞 1着
1998年 エリザベス女王杯 1着
1999年 エリザベス女王杯 1着

3歳時にはオークスと秋華賞を制覇。
古馬になってからもエリザベス女王杯を連覇しました。

メジロドーベルは2歳、3歳、4歳、5歳と4シーズン連続でGIを勝利。
瞬間的に強かっただけではなく、長期間トップクラスで走り続けたことが、この馬の大きな価値だと思います。

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父メジロライアン、母父パーソロンという血統背景から誕生し、牝馬GIを5勝したメジロドーベル。
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メジロドーベルの名勝負を振り返って

メジロドーベルにはオークス、秋華賞、エリザベス女王杯連覇など、多くの名勝負があります。

それでも私にとって最も印象深いのは、1996年阪神3歳牝馬Sです。

若手だった吉田豊騎手。
500万下、いちょうSと追いかけていたメジロドーベル。
そして武豊騎手のシーキングザパールとの再戦。

いくつもの要素が重なっていたからこそ、ゴールの瞬間のうれしさは今でも覚えています。

その後、メジロドーベルがGIを5勝する名牝になるとは、この時点ではまだ分かりませんでした。

しかし今振り返れば、この阪神3歳牝馬Sこそ、
メジロドーベルと吉田豊騎手の物語が本格的に始まった一戦
だったと言えるでしょう。

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